生きる

10年以上患ったうつ病が寛解してなんとか生きてます

毒親について真剣に考えた

互いに猫を飼ったことで母と私の問題が表面化してきたと思うので、

もう、いいかげん卒業の時期なのだと思う。

そんなことを意識していたわけではないんだけど、

色々な作業中に、ネットに上がっている「テレフォン人生相談」を流していた。

つい、聞き入ってしまうのはやはり母娘問題。

40代、50代、それ以上の年代の相談もかなりあるんだよね。

「子を持って知る親への憎しみ」とか、

そういうのって、意外にありがちなことなんだね。

私もそこから始まったよね~~~。

 

毒親」なんて言葉が出始めたのは最近だと思うけど、

我が母が(父もだけどね)それだとはっきり気づいたのもわりと最近のことで。

鬱を発症したころにはそんなことは夢にも思ってなかった。

世間的にはどう見てもうちの母は「愛情深い優しい母」で、

私は「甘やかして育てられたわがままな娘」に見えるし、

周りからもそう見られてきた。

 

わかりやすい反抗期ってのも私にはあって、やはり中学生くらいのとき。

その頃は「押し付けるな」とか「愛じゃなくて執着だ」とか、

そういうことを強く思っていた記憶がある。

なんだけど、私はここでの自立に失敗したのだ。

ずっと反発はしてたんだけど、取り込まれていっちゃったんだよね。

「あなたのためを思って言っている」に、騙され続ける。

わたしのために色々と彼女が尽くしていることには違いないので混乱してしまうのだが、

それを「余計なお世話」と言い切るのは困難だった。

祖母とか父とかの世話をやりすぎるくらいにやっては、

「別に頼んでない!」って言われて深く傷つく、

そういう愚痴を延々と聞かされ続けているので、おかしくなってくるのだ。

彼女のやっていることはいつだって「感謝の押し売り」で、

尽くすことによって相手を支配しようとしている。

私はそれに気づいていないわけじゃないんだけど、

「おかあさんかわいそう」ってほうに誘導されちゃうんだよね。

「別に頼んでない」とか「人は人、自分は自分」

みたいな言葉にものすごく怒る人で、

「そういう言い方は愛情がない。」ってことなんだけど・・・。

じゃあ、私は愛情が無いほうの人なんだな・・・とか、思わされていた。

いあやもう・・・そんなバカな・・・・・。

 

 

物心がついた頃から私の中には虚無感があったわけで、

でも、それは私だけの問題なんだと思ってた。

仮に家庭環境のせいだとしても、子供に無関心な父の冷たい態度とかに起因するのかもと思ってもみたけど、

それはなんとなく腑に落ちなかった。

子供頃の記憶では、母は「優しい母親」なんだけど、

思い返してみると、そうでも無い部分がかなりある。

私のためなら頼まなくてもなんでもやってくれる。

これをウザく感じるのは思春期からなので、

子供の頃にああして欲しかった、というようなものはあまり無いように思えるのだ。

 

父は人の気持ち全くわからない、わかりやすく変な人なんだけど、

「ああ、もう、ああいう人だからしょうがない。まあ、いいところもあるよあれでも。」

って感じで受け入れてしまっている。

「もし父が~~だったら」なんてさっぱり思わない。

ただ、積極的に介護に関わる気にはなれないし、

父にもそんなつもりは無いだろう。

で、そういう距離感で、特に問題は無い。

 

母への感情はもっと複雑だ。

 

子供の頃、私はかなりの泣き虫だった。

私が泣いている時、母は必ず「泣くな!」と怒った。

あの年代の母親にはそんなに珍しくはない(のかな?)ので、

「あれは辛かったよな」くらいなんだけども。

「泣くな」とか「怒るな」とかって理不尽にどやされることは

それからもずっとあったわけで、

それが理不尽な攻撃だってことには、かなり長い間気づけなかった。

それも単に「口うるさい」の一部だと思ってたんだから、なんか、洗脳されてたようなもんだ。

「部屋を片付けなさい」と「泣きたくても泣くな」はレベルが違う・・・・。

まともな親なら、子供の気持ちにある程度共感してくれるものなんだろうと思うけど、

私が辛い時に、その気持に寄り添ってくれたことはやっぱり一度もないし、

 むしろ、どやされた。

なんでこの異常さに全く気づかなかったんだろう・・・・。

 

やはりこれは大きな問題だったわけで、

私は、ほんとうに悲しいときやほんとうに怒っているときに、

なかなか自分で気づけない傾向があって、無意識に抑圧してしまう。

なんだか徐々に元気がなくなって、わけのわからない無力感に苛まれ、

その正体を見失う。

でも、つまらないことでは普通に怒ったり泣いたりしてるので、そこに、あんまり気がつけないんだけど。とにかく、本気の時に限ってどやされるので。

一方、母はしょっちゅう父とかに対して怒っている人で、

「なんで自分は怒ってもいいのに私が怒っちゃいけないんだ?」

という当然の疑問にも、なが~~~~い間、気づかなかった。

 

そういえば、20代のときに彼氏と別れて泣いて友達に電話していたら、

えらい剣幕で怒られた。

わけがわかんないし、自分が悪いとも思えないんだけど、

変な感じに頭が混乱した。

その彼と別れた辛さは死ぬほどには大きなものじゃなかったんだけど、

母に対して、

「この人なんにもわかっちゃいないんだな・・・・」

と、すっごく冷めた気持ちになって、

わけのわからない虚無感が襲いかかって、

「べつに特にやりたいこととかないし、ずっとなんとなく死にたいって思ってたけど、もう、死のう」

ってわりと本気で思った。

後々、見られたくないようなものとかを片付けているうちになんとなくどうでもよくなったけど。

自分のこの時の感情がよくわからないんだけど、

「ずっと前から母には見捨てられていた」とか、そういうものだったんだろう。

今、初めて気づいたんだけど!!!

そこまで私が母に依存したがっていたなんて、気づかなかったけど、そういうことなんだな。

 

 

「なんだかわからないけど、子供の頃から無気力だったけど、そんなことを人に知られたら嫌われるので隠しておかなきゃならない」

こういうのがいつもあって、

鬱にならずとも「ほんとうは私には生きる資格がない」って密かに思ってるっていう。

そんな、なんだかおかしなことになっていて、

自分は生まれつきそういう奴、って思い込んでたっていう。

 

5年前の鬱の再発から復活したときには、

「私に生きる資格が無いなんてことがあるわけないだろ!」

って感じになってて、まあ、やっと、

「ありのままの自分」を認められたわけで、

ほぼほぼ大丈夫なんだけど。

 

でも、まだなんとなく、無力感が残っていて、

もうこれはそういうものとしてやっていけばいいや。

ってことでなんとかなってるんだけど。

 

今回、例のラジオを延々聞いていたら、

「この虚無感は報われない依存心から来ている」

どうも、そういうことになるらしいって気付かされた。

それで、すべての辻褄が合うのだ。

 

母のことを客観的に見て、

これ、わかりにくけど、やっぱ毒親ってやつだよなあ、

って結論を出したのは、やっと、ここ数年のこと。

でも、そのことと自分の「虚無感」が繋がってることには気づけなかった。

毒親」とか「母原病」っていう言葉は聞きかじっていても、

その構造についてあんまり真剣に考えようとしなかったんだよね。

「母を毒親ってして、それで解決できる問題じゃない気がする」って思ってた。

でもさー、ほんとうは、きっと、怖かったんだろうと思う。

そういう関係の本とか読み漁って、それが母に見つかったら、って想像すると、

ものすごく怖いし。なんか、絶対にバレる気がするし。

今なら多分、ちゃんと見つからないようにして、

もしバレたところで、

「あーあ、やっちまったなあ。。。」くらいでなんとかなるけど。

母の怒りも怖いが、それだけじゃない。自分がそれを「母と自分の問題」って認めてしまうことも怖かったんだと思う。

 

人間って弱いよね。バカだよね。

いちばん見なきゃいけないものから目をそらすんだよ。

逆のことを思ってたんだよね。

「自分の問題を親のせいにしてもしょうがない、自分の問題」

でも、「毒親」っていう視点は、何も、言い訳を与えてるわけじゃないんだよね。

自分の問題を考える時に避けては通れないことなんだよ。

 

 

今は、母の言ってることがかなりむちゃくちゃだってことには、

すぐ、気づく。(以前はこのへん鈍かった)

ていうか、近年は、過剰に反応する。

些細なことで「そういう考え方を押し付けるから私は長い間混乱してたんだよ!」

という怒りのスイッチが入る。

いちいち怒るってことは、まだまだ、かなり拘ってるってことだ。

 

母の姉妹、みんな似たような性格で、

いとこ達はみんな色々困っているようだが、

皆さんもう「相手にしない」の境地だ。

弟もそうだ。

表面的には優しいけど、呆れるくらい母の言葉を聞き流している。

そして、彼は絶対に、自分の妻(繊細な人)をこの家に連れてこない。

ああ、そういう意味なのかーーー。

彼が自分のことを「いいかげんでずるい」って言っていたのは。

 

結局、「相手にしない」以外の対処法は無いくらいめちゃくちゃな人なんだよね。

 

近年、従姉妹の一人と蜜に連絡を取るようになって、

「とにかくスルーだよ」と彼女は言っていて、

それしか無いよな、と思いつつ、

「でも、理不尽なことは理不尽って言う!」

(今までそれが言えないようにコントロールされてたから)

ってところなんだけど、

結局、言ったって余計不愉快になるだけなんだよね。

 

言ってることめちゃくちゃな人だけど、それはもうしょうがない、

まあ、いいところもあるよ。

父についてはそうなってるけど、

母については「許せない」「いいかげんにしろ」って思う。

まだそれがあるってことは、まだ期待してるってことだ。

この私の怒りは、「ありのままの私を愛してよ!」なんだ。

いやそれ、無理だから。そういう能力の無い人なんだよ。

 

あーあ。もう、やんなるわ。

だいぶ、自分で自分を大切にできるようになってると思ってたけど、

できてないんだわ。

それでまだ無力感が時々押し寄せるんだわ。

自分で自分を見捨てようとするんだわ。

呪われてるんだわ~~~。

 

ていうかさ!

私はまだこの微妙なモヤモヤがあるとはいえ、

毒を回らせずに頑張って来られてるんだよね。とっくに。

毒が回ってたら、自分の娘との関係がうまくいっているわけがない。

 

母に「泣くな!」って怒られたってことを特に意識するわけでもなく、

娘が涙を必死で堪えているときに、自然に、

「何我慢してるんだよ。泣け泣け!おもいっきり泣きな!」

って言ってた。

だから、彼女も、私に似たかなり面倒くさい性格なんだけど、

自分のことをちゃんと肯定してるんだよね。

「でも、それが私なの!」

私はね、こういうこと、誰にも言えなかった。

で、その時、なんか、愕然として、そして、嬉しかった。

母に洗脳されたままの私なら、

「でも、それが私なの!」なんて娘が言おうもんなら、

「そういう性格は直しなさい!」みたいなことになってたはず・・・・。

あーあー、言われ続けてきたことだけど、親として最低の言葉だよな。。。。

「うん。そうだね。損な性格だけどね~。それは〇〇の良さでもあるもんね~。それを彼氏に否定されたら辛いよなあ。」

ふつーに、そう言ってる。完璧じゃねえか。。。。

 

何につけても、「なんで誰にでもできることがこんなに苦しいんだろう?」

と思いながらも、自分の意志で前に進んできたよね。

それを自分で認められたのはまだこの2~3年のことなんだけども。

自分でできていることも「まだまだ全然できてない」って、ずっと思いこんでいたんだんだけど。

 

誰にでもできることがなんか苦しい。

だから、ものすごく頑張らないとできない。

ものすごく頑張って(緊張して)やっているものだから、

ものすごく疲れちゃうんだよね。

こんくらいのことで疲れ切ってしまう自分はダメなやつなんだ

ってずっと思ってて、

でも、もう、そうやって自分を虐めてもしょうがないので、

もう、こういう自分でいいや、って、

そこでまた復活できたわけなんだけど。

すぐにエネルギーが切れるから効率が悪くてしょうがないんだけど、

「もうこういう人生でいいや。」

そうやって諦めることで、自分を責めることからは逃れられたけど、

それでなんとかはなるんだけど。

 

でも、

これが本当の自分では無いのだとしたら?

ただ、そう思わされているだけなのだとしたら?

「誰でもできることがなんだか苦しい」

これが、消え去る可能性があるってことだよね?

もし、そうなれたら、すっごく楽だと思う。

もしかして、普通の人って、そんなふうに楽に生きてるの?

 

たぶん・・・そうなんだろう・・・・・。

 

ヤバいぞ。

なんとかしなきゃ。

一人じゃ無理だ。

カウンセリングを受けよう。

 

最近はね、私もかなり開き直って堂々としているし、

母より私のほうが口が立つんだよね。

だから、傷つけられることもないし、

母を拒絶する発言をしても、罪悪感も無いんだよ。

だから、けっこう平気なんだけど。

でもさー、毒親ってのはさ、自覚がなくて無意識にそうなってるわけなので、

あんまり甘く見ないほうがいいのかもしれない。

母は、私がもう支配下に無いと気づいてからは、

なんだか妙に私にビクビクしているようなフシもあるんだけど・・・・。

これは・・・・・

私の罪悪感に訴えようという無意識の行動ではなかろうか・・・・・。

支配者から一転、悲劇のヒロインバージョンに向かうとすると・・・・

この先も今までとは違うパターンの、予想外のめんどくさいことが起こり続けるかもしれない・・・・・。

怯まない自信はあるけど、めんどくささで消耗してしまうと、

また私の人生がおかしく回り続けるんじゃないの・・・・・?

 

ヤバいわ。

カウンセリングに行こう。

こういうたぐいの個人カウンセリングって料金が高いんだけど、

お金、無いんだけど、

有り金をはたく価値があるような気がする。

一人じゃ無理だ。